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2024.1.11

文楽の背景にアニメ映像 — ジブリ作品の美術監督制作

アニメーションを背景にした「曽根崎心中」の映像テスト=小川知子撮影、国立劇場提供

国立劇場は、アニメーション映像を背景にした新しい文楽公演を企画、〔2024年〕3月の公演、海外進出をめざして、映像の制作費をクラウドファンディングで募集している。

人形浄瑠璃を代表する近松門左衛門の「曽根崎心中」から「天神森の段」を、語り手である太夫と三味線弾き、人形遣いが演じ、背景にスタジオジブリ作品「となりのトトロ」などで美術監督を務めた男鹿和雄さんが原画を制作したアニメーションを流す。

3月に「Bunraku 1st session(文楽ファーストセッション)」として、有楽町よみうりホール(東京都千代田区)で披露し、さらに海外公演を検討中だ。

映像を監修する人形遣いの桐竹勘十郎さんは「アニメーションも文楽も日本の“お家芸”。これまで文楽になじみがなかった人にも、劇場に足を運ぶきっかけになれば」とする。

クラウドファンディング「文楽×アニメーション―日本が誇る文楽を世界へ!PROJECT―」は1月31日午後11時まで、ウェブサイト(https://readyfor.jp/projects/bunrakuXanime)で受け付ける。支援額によって、特製クリアファイルやゲネプロ鑑賞などの返礼がある。問い合わせは日本芸術文化振興会(03・3265・6719、平日午前10時~午後6時)へ。

(2024年1月7日付 読売新聞朝刊より)

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