2019.8.20
文化庁、宮内庁、読売新聞社が協力して取り組む「紡ぐプロジェクト」の公式サイト「紡ぐ TSUMUGU:Japan Art & Culture」が日英2か国語でオープンしました。
サイトのコンセプトは、「日本文化のコンシェルジュ」です。
世界に誇れる魅力を持ちながら「敷居が高い」と思われがちな日本文化の世界を、写真や動画も使って分かりやすく伝えます。核となる日本美術に加え、伝統芸能や工芸品などについて、モノそのものの魅力だけでなく、携わる人々の想いやストーリー、背景も交えて発信。読んだ人に「実際に見に行ってみたい」と思っていただけるような、ネットとリアルの橋渡しを行うコンシェルジュを目指します。
文化庁、宮内庁および国立博物館や国立劇場の協力の下、第一線で活躍する美術、舞台芸術などの専門家の監修を得ながら、読売新聞社が制作・運営を担当します。
また、多言語展開を視野に、第1弾として英語版も同時オープン。国内外へ日本文化の魅力を発信していきます。英語版は、サイト上部の言語切り替えで「EN」を選んでください。
サイトの主なコンテンツは以下の通りです。
日本が誇る絵画や仏像、彫刻、書などの名品を美しいデジタル画像で紹介するスペシャルコンテンツです。
ユーザーが自由に細部まで拡大できる「詳しく見る」に加え、見どころに視点を誘導しながら解説する「詳しく知る」により、作品の魅力を余すことなく伝えます。見どころを拡大して細やかな筆致までをも味わいながら、文化的価値や制作意図などを専門家の解説とあわせて楽しめるのが特徴です。
サイト開設時には「国宝 風神雷神図屏風」(京都府・建仁寺蔵)、「重要文化財 唐獅子図」(京都府・本法寺蔵)の2作品が並びます。随時、作品を追加していきます。
美術館などで展示中の、今まさに見ることができる日本の名宝、上演中の歌舞伎などの伝統芸の名作を催し情報からピックアップ。「いま出会える本物」の情報を発信します。ユーザーがまさに「今、観たい」ものをクリックすれば、作品紹介や公演情報などにたどり着けます。開設時は2019年8月末から9月の情報をチェックできます。
日本美術を後世に残すために必要不可欠な修理ですが、これまでは作業の様子はあまり公開されてきませんでした。サイトでは、修理に携わる皆さまや文化財所蔵者のご理解とご協力の下、紡ぐプロジェクトが修理を支援する国宝の「普賢菩薩像」(東京国立博物館蔵)や「阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)」(知恩院蔵)などの修理の様子を継続的に紹介していきます。また、技術者の技や想いをお伝えするとともに、修理材料の不足といった課題についてもリポートします。
初心者から美術愛好家まで、幅広い人が楽しめるサイトとして、読売新聞文化部執筆による文化財解説のほか、日本美術のライターとして活躍する橋本麻里さん(永青文庫副館長)による日本文化の案内コラムなど、国内外の専門家や著名人らが日本の伝統文化の魅力を分かりやすく伝えます。コンテンツを楽しんでいるうちに、自然と日本美への理解が深まっていきます。
英語版のサイトでは、フランス人美術史家のソフィー・リチャードさんのエッセーや、駐日大使館の大使らがお気に入りの日本文化について語るインタビューなどをお届けします。
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