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2020.9.6

【作家が語る】伊勢﨑淳―工藝2020出展作品から

備前黒角皿
伊勢﨑 淳 2016年 W・D・H:50.3・48.6・9.2cm (個人蔵)【陶磁】

無釉焼締の備前焼は地元でとれる鉄分の多い土を使用。素材の土と対話をして素材を活かすように造形と焼成の技術を駆使して制作します。窯は15メートル位の直炎式の穴窯で燃料は赤松を使用、1200℃位で二週間位かけて焼成。備前焼の本質は土、火、水、風と云った自然の要素の中にあると思います。作り手はその自然の要素と同化する様な姿勢で作陶した表現の領域を広げています。

伊勢﨑 淳(1936- )Isezaki Jun
岡山県生まれ。1959年岡山大学教育学部特設美術科卒業後、父・伊勢﨑陽山のもとで作陶活動に入った。伝統工芸を主体に活動し、日本伝統工芸展に毎年出品している。備前焼の焼締め陶の魅力である土の肌合いと、火襷や重厚な黒みといった焼成の効果を特に認識し、また土の力を引き出す叩きによる大胆な成形などを駆使して、独自の現代的かつ斬新な立体を意図した造形の制作に専心してきた。1981年金重陶陽賞、田部美術館「茶の湯の造形展」優秀賞を受賞するなど高く評価され、2004年重要無形文化財「備前焼」保持者に認定された。《備前黒角皿》は、自然の素材と適した技術を駆使した黒備前の四方皿で、叩きの成形と火襷の装飾、特有の黒みの魅力が存分に発揮されている。岡山県備前市在住。

工藝2020の出展作品一覧・関連記事はこちら

「工藝2020」開催概要や日時指定チケットの情報は公式サイトで

https://tsumugu.yomiuri.co.jp/kogei2020/

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