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2025.1.7

初春歌舞伎公演 ― 新国立劇場中劇場で1月5日開幕

新国立劇場で開かれる初春歌舞伎公演に出演する菊五郎さん(前)と、(後列左から)時蔵さん、菊之助さん、彦三郎さん

国立劇場主催の初春歌舞伎公演が〔2025年1月〕5日、東京・初台の新国立劇場中劇場で開幕する。尾上菊五郎さんを中心とする一座で行われる恒例の公演で、「彦山権現誓助剣ひこさんごんげんちかいのすけだち」を物語の最初から最後まで、通し上演する。

豊前国彦山の麓・毛谷村けやむらに住む六助(尾上菊之助さん)が、剣術の師匠・吉岡一味斎いちみさい(中村又五郎さん)の娘・お園(中村時蔵さん)と共に、一味斎の敵である京極内匠たくみ(坂東彦三郎さん)を討つ物語。六助とお園が出会い、敵討ちへと向かう場面「毛谷村」だけを上演することが多く、敵討ちが成就する大詰までの上演は58年ぶりとなる。

菊五郎さんは通し上演について「原作を大事にすること」と意義を語る。菊之助さんは5月の八代目菊五郎襲名を控え、「((年の)年男なので、大きく脱皮できるように、国立での菊之助最後の舞台を華やかに勤めたい」と力を込めた。

花道の正面の席も特設する。27日まで。☎ 0570・07・9900。

(2025年1月5日付 読売新聞朝刊より)

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