2022.1.4

人気絵師も競って描いた『南総里見八犬伝』が初芝居に…国立劇場初春歌舞伎

八犬士が縦横無尽に活躍する圧巻の舞台は1月3日開幕

『南総里見八犬伝』は江戸時代の発刊から読み継がれてきた人気の長編伝奇小説。作者の曲亭馬琴は28年もの歳月をかけて、106冊も著しました。

房総の大名を助けるため、数奇な因縁で結ばれた「八犬士」が活躍する物語で、浮世絵の恰好の題材となるほか、映画、コミックなど数限りなく派生している作品でもあり、ご存じの方も多いことでしょう。

歌舞伎の作品としても、天保5年(1834年)以来繰り返し舞台化されて人気となっていますが、何しろスケールの大きなこの作品。場面や演出は上演ごとに異なります。令和4年1月に国立劇場で幕を開ける初春歌舞伎公演『南総里見八犬伝』は、新たに練り上げられた台本での上演です。

『南総里見八犬伝』犬山道節役を務める尾上菊五郎さん(国立劇場提供)
『南総里見八犬伝』 犬坂毛野役の中村時蔵さん(国立劇場提供)

時は室町時代後期。房総の大名・里見家の再興のため集結するのが、いずれも名字に「犬」の字が入り、体には「牡丹」のアザ、「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」それぞれの字が浮かぶ水晶の珠を持つ8人です。

妖術を操る大人物で八犬士の中心となる犬山道節を演じるのは、このほど文化勲章受章の栄誉に輝いた尾上菊五郎。また、女性と見紛う美貌の持ち主で、女芸人に変装する見せ場もある犬坂毛野は中村時蔵が演じます。

『南総里見八犬伝』 犬飼現八役の尾上松緑さん(国立劇場提供)
『南総里見八犬伝』 犬塚信乃役の尾上菊之助さん(国立劇場提供)

そして、武勇に優れた犬飼現八を尾上松緑が、名刀村雨丸を託された犬塚信乃を尾上菊之助が演じます。この二人による「芳流閣」の大屋根上での立ち廻りは迫力満点。見逃せないシーンです。尾上松緑はもう一役、信乃の恋人に邪恋を抱く悪人・網乾左母二郎も演じます。

さらに、八犬士の敵の扇谷定正には市川左團次が登場して盛り上がりは最高潮へ。文句なしに楽しめる、初芝居にぴったりの作品です。

(文、写真提供=国立劇場)

国立劇場初春歌舞伎公演は1月3日~27日。12日、20日は休演。チケットは税込みで1等席12000 円、2等席8000 円、3等席3500円(学生割引・障害者割引あり)

国立劇場チケットセンター
電話:0570-07-9900、03-3230-3000(一部IP電話等)(午前10時~午後6時)
公式サイトhttps://www.ntj.jac.go.jp/sp/schedule/kokuritsu_l/2021/42210327.html

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