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2023.11.1

国立劇場閉場記念式典「お名残公演」で別れ惜しむ

閉場の記念に歌舞伎「お祭り」を演じ、花道を引き揚げる片岡仁左衛門さん(10月29日午後、東京都千代田区で)=佐藤俊和撮影

老朽化のため建て替える国立劇場(東京都千代田区)で〔2023年10月〕29日、閉場記念式典が行われ、約1500席の大劇場を埋めたファンや関係者らが別れを惜しんだ。

10月29日午後に行われた国立劇場と国立演芸場の閉場記念式典=佐藤俊和撮影

同劇場は1966年に開場。日本の伝統芸能の殿堂として歌舞伎や文楽、邦楽などの公演を行ってきたほか、後継者養成の拠点としても使われてきた。

劇場を運営する日本芸術文化振興会の長谷川眞理子理事長は「新たな国立劇場では社会と伝統芸能の距離をさらに近づけるべく、様々な試みに取り組んでいく」とあいさつ。その後、人間国宝らが出演する豪華な「お名残公演」が行われ、日本舞踊、文楽、講談の後に歌舞伎俳優の片岡仁左衛門さんが「お祭り」で鳶頭とびがしらを粋に演じた。最後に花道から舞台を名残惜しそうに見渡すと、深々と頭を下げていた。

閉場記念式典は歌舞伎の「お祭り」で締めくくられた=佐藤俊和撮影

建て替えは資材高騰などの影響で入札の不調が続いており、2029年度としていた再開場の時期はずれ込む見通しだ。

(2023年10月30日付 読売新聞朝刊より)

国立劇場で閉場記念式典(動画):
https://www.yomiuri.co.jp/stream/article/22331/

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