東京・半蔵門の国立劇場伝統芸能情報館で、四季の花々など「自然美」をあしらった衣裳などを紹介する企画展示「舞台の花鳥風月―装いの美―」が開かれている。
同展を監修したフェリス女学院大教授の吉田弥生さんによると、「花鳥風月」という言葉は、世阿弥による能楽理論書「風姿花伝」に由来する。「自然の風景に親しむ心を意味するとともに、それらを題材にして創作する芸術活動をも表す言葉として用いられてきた」という。
伝統芸能の舞台では、山々や海などを描いた大道具、四季の花々が美しい衣裳、チョウなどの生き物を表現した小道具などが使われ、季節の移ろいから登場人物の心まで表現してきた。会場には錦絵や舞台写真、扇や藤の枝などの小道具、衣裳やかつら、かんざし・くしなどの装身具などが並び、「舞台の花鳥風月」の世界を感じることができる。
企画展示「舞台の花鳥風月―装いの美―」
会期:2022年1月27日(木)まで。21年12月29日~22年1月2日休館。
入場料:無料
※関連企画として、12月16日14時から第80回伝統芸能講座「入門:歌舞伎の衣裳」(講師:髙橋孝子・松竹衣裳株式会社)が開かれる。受講料1000円。要事前申込(定員を超えた場合は抽選)。11月30日締め切り。
ホームページ: https://www.ntj.jac.go.jp/tradition/event/2176.html
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