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2025.3.3

琵琶を解説 「平家物語」も演奏

よみうりカルチャー講座「琵琶への誘い」

よみうりカルチャーの講座「琵琶への誘い」が〔2025年〕2月23日、東京・大手町の読売新聞ビルで開かれた。

琵琶は、大河ドラマ「光る君へ」で注目を集めた。講師の筑前琵琶奏者、田原順子さんは作中で紫式部が弾いたのは「がく琵琶」で、雅楽一式とともに伝来したと解説。同じ頃、盲目の僧侶がお経の伴奏などに用いたのが「盲僧琵琶」で、その系譜は「平家琵琶」、薩摩藩が藩士教育に使った「薩摩琵琶」、明治期に薩摩琵琶の影響を受けた「筑前琵琶」へ受け継がれたという。

田原さんは「平家物語は元々、演奏を書き留めたもの」と説明。その那須与一の場面を、弟子の藤高りえ子さんが弾き語りした=写真=。また、4人組琵琶アンサンブル「吉祥天」が田原さん作曲の楽曲を演奏。琵琶とバイオリンとの共演も映像で流され、田原さんは「1200年前に伝来した琵琶が変遷を経て、色々な曲を演奏できる楽器に育った」と締めくくった。

藤高さんは、3月14~17日に新国立劇場・中劇場〔東京・初台〕で開催される舞台「平家物語―胡蝶こちょう被斬きられ―」で、尺八や打楽器と共に音楽を担う。☎0570・00・3337(平日正午~午後3時)。

(2025年3月2日付 読売新聞朝刊より)

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