歌舞伎の家の生まれではない俳優たちが大役に挑む「稚魚の会・歌舞伎会合同公演」が〔2024年〕8月15~18日の午前11時から、東京・浅草の浅草公会堂で開かれる。
国立劇場の歌舞伎俳優研修の修了者と、幹部俳優に直接入門した俳優たちによる、毎夏恒例の公演。30回の節目を迎えた今年は「傾城反魂香 土佐将監閑居の場」「太刀盗人」「乗合船恵方萬歳」の3演目が上演される。
6月17日には東京・押上の片岡屏風店で出演者10人による「茶話会」が催された。公演は従来、国立劇場小劇場で開催してきたが、昨秋の閉場に伴って今年は客席数が約2倍(約1000席)の会場に移り、より多くの観客に来てもらおうと企画された。ファン30人を前に、10人は出演演目への思いや歌舞伎俳優になったきっかけ、過去の公演の思い出などをざっくばらんに語っていた。
今回、「太刀盗人」で太刀をスリに取られる万兵衛を演じる坂東やゑ亮さんは「日々、稽古や研さんを重ねている。しっかりとお役を勉強したい」と語った。チケットは7月18日発売。(電)0570・07・9900。
(2024年7月7日付 読売新聞朝刊より)