乙訓寺(京都府長岡京市)所蔵の重要文化財「
同寺は平安時代、空海と最澄が出会ったと伝わる。毘沙門天立像は平安後期の作とみられ、高さ約1メートルの寄せ木造り。制作当時の彩色、細く切った
修理を担当した「美術院」の堺淳・主任技師は「当初の彩色がよく残った貴重な像。慎重に剥落止めを行った。現時点で可能な限りの修理作業をした」と語った。
乙訓寺の川俣海雲住職(52)は「修理を終えて寺に戻り、心の安寧を得ることができた。(後から付けた)宝冠が外され、少年から青年になったように感じた。多くの人に見てもらえるよう公開を検討したい」と話していた。
(2023年5月6日付 読売新聞朝刊より)
0%