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2022.11.9

国立劇場11月歌舞伎 「忠臣蔵」落語とコラボ 小朝さん、芝翫さんが意気込み

国立劇場11月歌舞伎公演に出演する落語家の春風亭小朝さん(右)と歌舞伎俳優の中村芝翫さん(東京都千代田区で)

2022年11月2日に開幕した国立劇場(東京・半蔵門)11月歌舞伎公演は「歌舞伎&落語 コラボ忠臣蔵」と銘打ち、前半は春風亭小朝さん(67)が忠臣蔵にちなんだ落語を2席語り、後半は中村芝翫さん(57)を中心に歌舞伎「仮名手本忠臣蔵 五、六段目」を上演している。

上演前の記者会見で、芝翫さんは「歌舞伎と落語、一番近い親戚がやっと巡り会えた。今回が始まりのような気がします」、小朝さんも「夢のような公演が実現しました」と、それぞれ喜びを語った。

前半の落語は、菊池寛の短編小説を新作落語に仕立てた「殿中でござる」と、「仮名手本――」五段目の登場人物、斧定九郎の役作りに苦心した名優が主人公の「中村仲蔵」を小朝さんが口演する。「今は忠臣蔵を知らない人も大勢いるので、まず忠臣蔵の大体のストーリー、そして役者の苦労話があったことを申し上げます。公演全体を通して見れば『こういうことか』と初めての方でもわかりやすいと思います」と小朝さんは語る。

芝翫さんは五、六段目の主役・早野勘平を約30年ぶりに演じる。実の兄のように慕っていた十八世中村勘三郎さんの当たり役で初演時に細かく教わったという。「教科書のような存在だった勘三郎の兄も亡くなって10年。お兄さんのことを1か月思いながら大事に勤めたい」と意気込みを語った。25日まで。問い合わせは0570・07・9900。

(2022年11月6日付 読売新聞朝刊から)

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