日本美を守り伝える「紡ぐプロジェクト」公式サイト

2022.9.12

伝統の担い手になりませんか―国立能楽堂が「ワキ方」「囃子方」「狂言方」研修生を3年ぶりに募集

国立能楽堂(東京都渋谷区)は、能楽の研修生を募集している。

募集するのは能楽の役のうち、主役である「シテ」を除く「ワキ方」、小鼓や大鼓などの「囃子はやし方」、狂言を演じる「狂言方」の三役。2023年4月から3年間基礎を学んだうえで、役や流儀など専門分野でさらに3年間技芸を磨く。現在は10期生2人、11期生3人が学んでおり、今回(12期)は3年ぶりの募集という。

研修の様子(11期ワキ方、国立能楽堂提供)

能楽研修は1984年に始まり、これまでに29人が修了し能楽協会の会員として舞台に立っている。

ワキ方で講師を務める福王茂十郎さんは「能楽師の修業の道は遠く、長い時間がかかりますが、努力すれば必ずいい役者になれます。能や狂言に少しでも興味があれば研修生に応募してみてください」と呼びかける。

修了者の一人は「伝統芸能と聞くと『世襲』というイメージがあるかもしれないが、意外と能楽界は開かれていて、私たち外から入った人にもチャンスは与えられる。国立能楽堂の研修制度が入り口でした」とする。

締め切りは2023年2月末日。詳しい募集要項はホームページ(https://www.ntj.jac.go.jp/training/group/nougaku/guidelines.html)で。

(2022年8月12日付 読売新聞より)

Share

0%

関連記事