日本美を守り伝える「紡ぐプロジェクト」公式サイト

2020.12.15

国宝「絹本著色阿弥陀聖衆来迎図」や若冲の重文など6件 2021年度の修理助成事業に

国宝「絹本著色阿弥陀聖衆来迎図」 和歌山・有志八幡講蔵

文化庁、宮内庁、読売新聞社による「紡ぐプロジェクト」が2021年度に実施する修理助成事業の対象に、国宝「絹本けんぽん著色ちゃくしょく阿弥陀あみだ聖衆しょうじゅ来迎図らいごうず」(和歌山・有志八幡講蔵)など6件が決まった。有識者でつくる選考委員会が14日、公募の中から選定した。

「絹本著色阿弥陀聖衆来迎図」は、平安時代の仏画の傑作とされ、弱まった絵の具の接着力を補うなどの処置を施す。江戸時代の絵師・伊藤若冲じゃくちゅうが描いた重要文化財「紙本しほん墨画ぼくが蓮池図れんちず」(大阪・西福寺蔵)なども選ばれた。

選考委員長の根立研介・京都大教授(日本彫刻史)は「絵画や彫刻などの分野で大変貴重な作品ばかり。いずれも修理が急がれる」と話した。

修理助成事業は特別展の収益や企業からの協賛金を基に19年度から展開し、これまでに京都・浄瑠璃寺の国宝「木造阿弥陀如来坐像」(九体くたい阿弥陀)など計15件が対象となった。

新たに選ばれた6件は後日、読売新聞、紡ぐプロジェクトサイトで紹介します。

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