2026年度の「紡ぐプロジェクト」修理助成事業は、宮城県から重要文化財「
瑞巌 寺本堂墨絵の間障壁画」(瑞巌寺蔵)、福岡県から同「不空羂索 観音立像」(観世音寺蔵)、高知県から同「大威徳明王 像ほか12件」(竹林寺蔵)が申請された。修理助成対象となった計7件はいずれも劣化が進み、絵画3件は本紙の亀裂や糊 の劣化、仏像3件は漆箔 層の浮き上がりや虫食いなどが見られる。貴重な文化財を後世に伝えるため、素材を調査し、最善の修理方法を検討したうえで、1年~数年の作業に着手する。

竹林寺は奈良時代の僧・
本堂や書院が重要文化財、庭園が名勝として国の指定を受けるなど文化財を多数所蔵する。四国八十八ヶ所霊場の第三十一番札所としても知られ、お遍路さんや観光客、クルーズ船による来航者も多い。
今回修理されるのは、平安~室町時代に造られた像高約49センチ~約160センチの
全体に虫害が進行し、虫食い穴、木部の朽損、表面の漆箔や彩色層の浮きなどが各所にみられ、台座のゆがみ、部材の割れ、脱落も生じている。現状のままでは保存状態が悪化し、安全で適切な公開に支障をきたすおそれがあるという。
解体を伴わない応急措置を含む保存修理を、各像の安置場所内で進める。具体的には
2026年度中の完了と一般公開を目指している。













(2026年1月11日付 読売新聞朝刊より)
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