今年度〔2023年度〕の「紡ぐプロジェクト」助成対象となった重要文化財3件の修理が始まった。
剥落 のおそれや虫食いなどの劣化を食い止めるため、数年にわたって慎重に作業を進める予定だ。
内部に納入されていた墨書などから、仏師院範らによって1233年に多くの寄進で造られたことが確認できる貴重な仏像。
修理を担当する「美術院」の堺淳主任技師は「光背や台座を含めて全体として表面の
寺石亮尚住職(35)は「ご本尊を細かく調べながら、
紡ぐプロジェクトとは
国宝や重要文化財、皇室ゆかりの名品、伝統文化、技術などを保存、継承していく官民連携の取り組み。文化庁、宮内庁、読売新聞社が2018年に開始した。展覧会の収益の一部や、企業からの協賛金などを活用し、文化財の修理を助成し永続的な「保存・修理・公開」のサイクル構築を目指す。これらの文化財の魅力や修理作業の経過に加えて、次世代に伝える伝統芸能、工芸の技術などを、紙面やサイトを通じて国内外へ情報発信している。
(2023年6月4日付 読売新聞朝刊より)
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