「紡ぐプロジェクト」の助成で修理した戦国武将、上杉謙信・景勝親子ゆかりの重要文化財「服飾類」(室町時代~桃山時代)の特別展示が、上杉神社(山形県米沢市)の宝物館「稽照殿」で行われている。
修理対象となったのは、服飾類88点のうち4点。2点の展示は終了し、濃淡の茶色が交互に織られた「茶地竹雀丸紋綾片身替胴服」=写真=は〔2024年10月〕8日まで見ることができる。修理後も繊細で壊れやすいため、着物を掛ける衣桁は使わず、寝かせた状態で展示している。10~29日には、舶来の裂を縫い合わせた「金銀襴緞子等縫合胴服」を展示する。
角屋由美子館長は「上杉家の服飾類は実物が残っているから、デザインが奇抜かつ上品だったとわかる」と話す。19日は、修理担当者らによる記念シンポジウムが近くの「伝国の杜」で開かれる。問い合わせは、同神社社務所(☎0238・22・3189)。
(2024年10月6日付 読売新聞朝刊より)
0%