皇室に代々受け継がれてきた陶磁器の名品などを展示する企画展「皇室と近代の陶磁 三の丸尚蔵館名品展」が〔2023年9月〕16日、茨城県笠間市の県陶芸美術館で始まった。12月10日まで。
宮内庁三の丸尚蔵館は皇室に伝わる美術品を収蔵してきた。現在は休館中で、その間、収蔵品を紹介する展覧会を全国各地で開催している。今回は県陶芸美術館と宮内庁の主催で、文化庁、宮内庁、読売新聞社が官民連携で進める「紡ぐプロジェクト」が特別協力している。
三の丸尚蔵館が収蔵する約70点を含む115点を展示。明治天皇が皇太子時代の大正天皇に贈ったとされる「草花文花瓶」や、本県出身の陶芸家、板谷波山が制作し、皇室に献上された作品などが紹介されている。来場者は貴重な陶磁器の数々に見入りながら、皇室と焼き物のつながりや、陶芸の発展の歴史などを学んでいた。
芸術系大学に通う山形市の大学3年生井上世翔さん(20)は「色づかいや絵付けのレベルの高さから皇室ゆかりの品々の高級感を感じた」と話した。
毎週月曜、19日、10月10日休館(9月18日、10月9日、11月13日は開館)。一般840円、小中学生320円など。11月13日は無料。問い合わせは同館(0296・70・0011)へ。
(2023年9月17日付 読売新聞朝刊より)
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