特別展「神仏の山 吉野・大峯 ―蔵王権現に捧げた祈りと美―」/2026年4月10日(金)―6月7日(日)/奈良国立博物館/蔵王権現立像 平安時代(12世紀) 奈良・大峯山寺、国宝 紺紙金字阿弥陀経(金峯山経塚出土) 藤原道長筆 平安時代 寛弘4年(1007) 奈良・金峯山寺/背景:かくし平から見た日の出(写真提供:飛鳥園)

開催趣旨

神々や仙人が住まう、神秘的で謎めいた場所として(あが)められてきた(よし)()。奈良の吉野から和歌山の(くま)()へと至る大峯(おおみね)の険しい山々は、山岳修行はじまりの地とされ、古来人々は特別な力や悟りを得ようと大自然の中に身を投じてきました。とくに吉野から大峯の山上ヶ岳は、金を秘める霊山「金峯山」と呼ばれ、平安時代には藤原道長(ふじわらのみちなが)ら都の貴族や天皇がこぞって参詣しました。さらに南北朝時代になると()(だい)()天皇(てんのう)が山内に政治の拠点を置いたように、各時代を通じて特別な場所でありつづけました。


近年、道長が自ら書写して金峯山に埋納(まいのう)した(こん)()(きん)()(きょう)断簡(だんかん)(きん)()(せん)()で大量に発見され、大きな注目を集めました。1000年以上も前に、道長が金峯山独自の尊格・()(おう)権現(ごんげん)に捧げたというこの経巻を本来の姿に復元すべく、目下保存修理が進められています。


本展では、道長自筆の国宝・紺紙金字経を修理後初公開するとともに、山岳修行の祖・(えんの)行者(ぎょうじゃ)(ぞう)や蔵王権現像、(まん)()()鏡像(きょうぞう)、人々が祈りを捧げた神像や仏像など、自然と神仏への信仰が一体となって生み出されたこの地域ならではの宝物を一堂に展観します。


山が連なる大自然、そこに神と仏が宿り、やがては修験道(しゅげんどう)の聖地、そして桜の名所ともなった吉野・大峯。本展はその歴史と魅力を余すところなくご紹介する展覧会です。

プレスリリース/ダウンロード/PDF/約4.8MB

重要文化財 (よし)()(はな)()()(びょう)()(左隻) 桃山時代(16世紀) 京都 細見美術館

お知らせ

2025年11月4日

みどころチケットスペシャルを掲載しました。

2025年10月3日

公式サイトを公開しました。

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