
開催趣旨
神々や仙人が住まう、神秘的で謎めいた場所として崇められてきた吉野・大峯。奈良の吉野から和歌山の熊野へと至る大峯の険しい山々は、山岳修行はじまりの地とされ、古来人々は特別な力や悟りを得ようと大自然の中で厳しい行に身を投じてきました。平安時代には藤原道長ら都の貴族や天皇がこぞって参詣し、南北朝時代になると後醍醐天皇が吉野山内に政治の拠点を置いたように、各時代を通じて特別な場所でありつづけました。
近年、道長が自ら書写して埋納した紺紙金字経の断簡が金峯山寺で大量に発見され、大きな注目を集めました。1000年以上も前に、道長が山岳修行の本尊・蔵王権現に祈りをこめて奉納したこの経巻を本来の姿に復元すべく、目下保存修理が進められています。
本展では、道長自筆の国宝・紺紙金字経を修理後初公開するとともに、山岳修行の祖・役行者像や蔵王権現像、曼荼羅や鏡像、修行者を見守ってきた仏像など、自然と神仏への信仰が一体となって生み出されたこの地域ならではの宝物を一堂に展観します。
神仏の山、吉野・大峯に集った人びとは、蔵王権現の守護する険しい山の上にどのような祈りを捧げたのでしょうか。修験道の聖地、吉野・大峯の魅力を広くご紹介する展覧会です。
重要文化財 吉野花見図屛風(左隻) 桃山時代(16世紀) 京都 細見美術館
開催概要
名称 |
特別展「神仏の山 吉野・大峯 ―蔵王権現に捧げた祈りと美―」 |
会期 |
2026年4月10日(金)― 6月7日(日) [前期]4月10日(金)― 5月10日(日) [後期]5月12日(火)― 6月7日(日)
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休館日 |
毎週月曜日
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開館時間 |
午前9時30分~午後5時
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会場 |
奈良国立博物館 東西新館 〒630–8213 奈良市登大路町50番地 |
主催 |
奈良国立博物館、総本山金峯山寺、読売新聞社、NHK奈良放送局、NHKエンタープライズ近畿 |
特別協力 |
大峯山寺、文化庁 |
企画協力 |
TOPPAN |
特別支援 |
DMG森精機 |
協力 |
仏教美術協会 |
お問い合わせ |
050-5542-8600(ハローダイヤル) |

観覧料金(税込)
一般 |
高大生 |
中学生以下 |
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当日 |
2,000円 |
1,500円 |
無料 |
前売・団体 |
1,800円 |
1,300円 |
- ※前売券の販売開始時期は未定です。
- ※高大生の方は学生証をお持ちください。
- ※団体は20名以上。
- ※障害者手帳またはミライロID(スマートフォン向け障害者手帳アプリ)をお持ちの方(介護者1名を含む)、奈良博メンバーシップカード会員の方(1回目及び2回目の観覧)、賛助会会員(奈良博、東博[シルバー会員を除く]、九博)、清風会会員(京博)、特別支援者は無料。
- ※本展の観覧券で、名品展(仏像館・青銅器館)もご覧になれます。
- ※奈良国立博物館キャンパスメンバーズ会員(学生)の方は400円、同(教職員)の方は1,900円で当日券をお求めいただけます。観覧券売場にて学生証または職員証をご提示ください。
お知らせ
2025年10月3日 |
公式サイトを公開しました。 |