2021.1.16

【21年度修理品から⑥】僧侶たちの暮らし、今に伝える古文書

重要文化財 三千院さんぜんいん円融蔵えんゆうぞう典籍文書類てんせきもんじょるい (京都・三千院蔵)

平安時代から江戸時代にかけて記録されたと考えられ、僧侶たちの日記類なども含まれる
■ 僧侶らの思い

京都・三千院では、僧侶たちが仏教の教えについて研究したノートや参考書、日記類などが蔵で大切に保管されてきた。こうした文書類は、僧侶たちがどのように暮らし、何を考えていたのかを今に伝えるタイムカプセルのような存在だ。

修理対象には、平安時代から続く法要「御懺法講おせんぼうこう」について書かれた江戸時代の記録も含まれる。現在も毎年5月に催され、経文に旋律を付けた声明しょうみょうや雅楽の音色を響かせる。

声明という独自文化とともに受け継がれてきた法要の歴史をひもとく資料としても注目される。

■ 破損部に補修紙

本紙には虫食いや破損、欠損がみられる。経年劣化や水ぬれなどで開くことができないものもある。

劣化の原因となっている古い裏打紙を取り除いたり、破損箇所に補修紙を補ったりする。装丁していない本紙は、折り畳み状や巻き状で保存する。5年かけて修理する。

(2021年1月7日読売新聞より掲載)

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