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2019.9.11

月が美しい秋に 伝統工芸の技が生きた部屋飾り

中川政七商店「しつらいはじめ」~中秋の名月

日本語には、「月」にまつわる美しい言葉が数多くあります。「望月」「十五夜」「名月」――。月の満ち欠けを用いて暦を数えていた古来の人々にとって、暮らしと月は密接につながっていました。

名月をめでる習慣は、平安時代に中国から伝わりました。美しい月を眺めつつ、詩歌や管弦を楽しむ、みやびな催しが開かれていたのだそうです。今のようにお団子やススキを飾る習慣が一般的になったのは江戸時代の頃。農家の人々は満月を豊穣ほうじょうの象徴とし、収穫の感謝を込めて収穫物を月に供えました。

毎日が忙しく過ぎ、四季の移ろいを感じることの少ない現代。江戸時代の人々にならって、季節ごとのしつらいを取り入れてみたいものです。中川政七商店では「しつらいはじめ」と題し、時代が巡り、生活様式が変化していく中で、今の暮らしの中に取り入れられるよう、季節のお飾りをはじめ、手拭いやタペストリーを作っています。

小さなお月見飾り

五穀豊穣を祝い、実りを感謝する祭りとして今に伝わる「十五夜」。そんな風習をより気軽に楽しんでいただけます。

下段の四つの団子はイチョウ製。一番上の月に見立てた団子は、香川県の伝統工芸「讃岐かがり手まり」で仕上げました。まりの芯には、白檀びゃくだん丁字ちょうじなどの天然香原料をしのばせており、ゆかしい香りをお楽しみいただけます。

団子の後ろには、ススキに見立てた飾りをあしらっています。水引の産地、長野県飯田市の「大橋丹治株式会社」とともに作ったもので、華やぎを添えました。日本の工芸技術がそこここにいかされたお月見飾りは愛らしく、そしてりんとした力強さも感じます。

小さな掛け箱飾り 月兎

季節の一場面を切り取った小さな箱飾りです。手績み手織りの麻生地を使い、満月の枯れ野に一匹のうさぎがたたずんでいる情景を表現。置いて飾れるだけでなく、背面の穴をフックや画びょうなどに掛ければ、壁にも飾っていただけます。

今年の中秋の名月は9月13日。たまにはゆっくりと月を眺めて、心豊かなひとときを過ごしてみませんか。

商品情報
  • 小さなお月見飾り 4860円(税込み) ※全国の中川政七商店直営店にて発売中(在庫の有無は各店へお問い合わせください)
  • 小さな掛け箱飾り 月兎 2700円(税込み)
中川政七商店の店舗一覧はこちら

https://www.nakagawa-masashichi.jp/staffblog/storelist/

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