2020.4.24

おうちでミュージアムを楽しもう! 新型コロナで休館の博物館が工夫凝らす

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、休館を余儀なくされている各地の博物館で、自宅にいながら文化財を鑑賞したり、子ども向けのコンテンツを提供したりといった取り組みが広がっている。気軽に文化に触れる機会として活用してみてはいかがだろう。お気に入りの作品に出会えるかもしれない。

■研究員がギャラリートーク ファンも倍増

東京・上野の東京国立博物館は3月上旬から、研究員が展示作品を解説する「オンラインギャラリーツアー」を動画投稿サイトのユーチューブ(https://www.youtube.com/channel/UCi4kijTbqPOh1LPN2f0eQYg)で始めた。4月中旬までに計4本の動画を公開している。

最初に公開したのは、「おひなさまと日本の人形」をテーマとした動画で、桃の節句に合わせて3月3日に投稿した。ひな祭りに関連した特集展示は毎年行っている人気の企画で、今年は2月26日に始まったが、翌27日に臨時休館が決まり、公開できたのはわずか1日だった。

それだけに、「動画の公開は、展示を楽しみにしてくださっていたお客さまから大変好評をいただいた」(同館の担当者)という。これを皮切りに、「朝鮮王朝の宮廷文化」「仏涅槃ねはん図の世界」「青銅器の鑑賞方法」といったテーマで次々と動画をアップした。

“効果”は着実に出ている。同館では9年前にユーチューブ上のチャンネルを開設したが、登録者数はオンラインギャラリー開始前に1500人弱と伸び悩んでいた。これが4月中旬には3100人余りに増え、「この1か月半で2倍以上に伸び、手ごたえを感じている」(担当者)という。今後も順次シリーズを増やしていく考えだ。

■ユーザー参加型も

一方、九州国立博物館(福岡県太宰府市)は「おうちdeきゅーはく」と銘打ち、ユーザー参加型の取り組みをホームページ(https://www.kyuhaku.jp/j-kouko/ouchi.html)で展開中だ。古代エジプトの象形文字・ヒエログリフを使って「秘密の手紙」を書いてみようと呼びかけたり、ハサミやテープを使って古代の髪飾りをつくってみたりと、内容もユニーク。

同館ではこれまでに特別展や「女子考古部」、体験型展示室などで様々なワークショップを企画しており、その中から自宅でも楽しめるものをピックアップした。実際に試してみたら、その写真を各自でツイッターに投稿するよう呼びかけ、盛り上げを図っている。

奈良国立博物館(奈良市)は「収蔵品データベース」(https://www.narahaku.go.jp/collection/)で文化財の情報を多数公開。仏教彫刻や絵画などの高精細画像を授業の教材に活用したり、個人が利用したりすることができる。公開は従来から行っていたが、今回、公式ツイッターなどで改めてPRし、利用を呼びかけている。

京都国立博物館(京都市)も、公式キャラクターの「トラりん」と職員がユーチューブ上で、展示作品や館内を見学する解説動画を3月13日から順次公開 (https://www.youtube.com/channel/UCTL5ge3mys0fmncEYDFKb_Q) 。公式ブログでは、休館中の名品ギャラリー「知恩院 国宝 御影堂修理完成記念 国宝 法然上人絵伝と知恩院の名宝」の展示作品を解説するなどしている。

このほか、北海道博物館(札幌市)が呼びかけて始めた「おうちミュージアム」(http://www.hm.pref.hokkaido.lg.jp/ouchi-museum/)と題した取り組みには全国の約60施設が参加を表明し、塗り絵を楽しめる江戸時代の絵画など、家にこもる子どもたちが楽しく学べるよう工夫している。

伝統芸能に興味のある方はこちら

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