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2019.11.14

中井美穂さんが若き担い手たちに聞く 「12人の花形伝統芸能―覚悟と情熱」出版

アナウンサーの中井美穂さんが、歌舞伎や文楽など伝統芸能の若手俳優らへのインタビューをまとめた本「12人の花形伝統芸能―覚悟と情熱」(中公新書ラクレ、900円税別)を出版した。芸への思いからプライベートなことまで、中井さんの率直な問いかけが若い世代の情熱に満ちた本音を引き出している。

インタビューは、読売新聞で2018年4月から続く連載「中井美穂の見染めました」で行われたもので、今回は「歌舞伎」「文楽」「能・狂言」「演芸」の4分野から3人ずつをピックアップして大幅に加筆、編集した。12歳で襲名し、端正なたたずまいと芸で人気を博す市川染五郎さん、チケットが取れないと評判の講談師・神田松之丞さんなど、注目の12人がそろう。

2019年のラグビーワールドカップでも「にわかファン」という言葉が話題になったが、伝統芸能も「過去の俳優を知らないと楽しめないのかな……」と思いがちだ。「見続けることでだんだんと、時代を超えて見比べる醍醐だいご味、魅力が味わえるようになる。でも初めて劇場に足を運んだ日がスタートの日。その船に乗るのに遅すぎるということはありません」と中井さん。

今回出版された本では、それぞれの芸能の見どころも紹介されており、初心者にもぴったりの一冊だ。「生身の肉体のエネルギーを感じる舞台は格別。ぜひ足を運んでみてください」と呼びかけている。

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