2020.2.6

MOA美術館 名品展 国宝「紅白梅図屏風」

MOA 美術館(静岡県熱海市)のコレクションは、創立者・岡田茂吉 (1882 ~ 1955) が蒐集しゅうしゅうした日本・中国をはじめとする東洋美術を中心に構成されている。なかでも、国宝「紅白こうはく梅図ばいず屏風びょうぶ」は、二曲一双の金地を背景に白梅と紅梅を対峙たいじさせ、図案化した梅花や水流を配し装飾的な画面をつくりあげ、江戸中期の絵師・尾形光琳おがたこうりん (1658 ~ 1716) の最高傑作と評されている。本展では「紅白梅図屏風」をはじめ、京焼の大成者・野々村仁清にんせい作「色絵いろえ藤花文ふじはなもん茶壺ちゃつぼ」、3 大手鑑てかがみの一つとして著名な手鑑「翰墨城かんぼくじょう」の国宝 3 件の同時公開に加え、「樹下美人図じゅかびじんず」「過去現在絵因果経えいんがきょう断簡」「山水 人物蒔絵まきえ手箱」「青磁大壺せいじおおつぼ」などコレクションの各ジャンルを代表する名品を精選し、展観している。

国宝「紅白梅図屏風」

光琳が宗達に私淑ししゅくし、その画蹟がせきに啓発されながら独自の画風を築き上げたことはよく知られている。水流を伴う紅梅・白梅の画題や二曲一双の左隻右隻に画材をおさめる構成のやり方がそれである。

しかし、白梅の樹幹の大部分を画面外にかくし、紅梅は画面いっぱいに描いて左右対照の妙をみせ、中央に水流をおいて末広がりの微妙な曲面をつくり上げた構図は、光琳の独創といえよう。のちに、光琳梅として愛好される花弁を線描きしない梅花の描き方やつぼみの配列、樹幹にみられる「たらし込み」、更に他に類をみない水紋など、こうした優れた要素が結集して、画面に重厚なリズム感と装飾性を与えている。本屏風が、光琳画業の集大成であるといわれる所以ゆえんであろう。

向かって右隻に「青々光琳」、左隻に「法橋光琳」と落款があり、それぞれ「方祝」の朱文円印がされている。津軽家伝来。

国宝 紅白梅図屏風 尾形光琳 江戸時代 (MOA美術館)

国宝 手鑑「翰墨城」

手鑑「翰墨城」は、「藻塩草もしおぐさ」(京都国立博物館蔵)、「見努世友みぬよのとも」(出光美術館蔵)とともに、古筆三大手鑑の一つとして名高い。「翰墨城」の名は、翰(筆)と墨によって築かれた城という意味で、まさに名筆の宝庫にふさわしい名称といえる。奈良時代から南北朝・室町時代の各時代にわたる古筆切こひつぎれが311葉収められている。古筆家に伝来し、後に益田家が旧蔵。

国宝 手鑑「翰墨城」 奈良〜室町時代 (MOA美術館)

重文「過去現在絵因果経断簡」

過去現在因果経の、釈迦の前世の物語と生涯を内容とした4巻からなる経典である。本断簡は、巻第4の一部で4紙84行、「初転法輪」より「度三迦葉」までの約8段に当たる。奈良時代における貴重な作例である。

重文 過去現在絵因果経断簡 奈良時代 (MOA美術館)
関連サイト

開催概要

日程

〜2020.3.17

9:30 - 16:30 (最終入館は16:00まで)

会場

MOA美術館
静岡県熱海市桃山町26-2

料金

一般  1600円 (1300円)
高大生 1000円 (700円)
中学生以下 無料
シニア割引 1400円
障害者割引 800円
※ ( )内は10名以上の団体料金
※ シニア割引の適用は65歳以上
※ 障害者割引の適用は障害のある方と付添人1人

休館日

木曜(祝休日の場合は開館)
展示替え日

お問い合わせ

Tel. 0557-84-2511

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