2019.12.27

天下五剣・童子切が奈良に見参! 春日大社「最古の日本刀の世界 安綱・古伯耆」展

平安から鎌倉期までの名剣がずらりと並んだ場内

平安時代に伯耆国ほうきのくに(鳥取県中・西部)で活躍した最古級の刀匠・安綱やすつな。天下五剣の一つに数えられる国宝 「太刀 銘安綱 名物童子切どうじぎり」をはじめ、安綱らが手がけた国宝・重要文化財などの刀剣約40点を紹介する展覧会が、春日大社国宝殿(奈良市)で、12月28日から3月1日まで開かれる。正倉院宝物などに見られる真っすぐな「直刀」から、平安時代に反りを持つ「日本刀」が成立するまでの作品も展示し、日本刀成立の謎にも迫る。

国宝「太刀 銘安綱 (名物童子切)」 平安時代(10~12世紀) 東京国立博物館蔵

童子切は安綱の最高傑作とされ、 源頼光が丹波国の大江山で悪行を繰り返した酒呑童子しゅてんどうじを切ったという伝説があり、豊臣秀吉や徳川家康らも所持したという。近年は所蔵する東京国立博物館の外で公開されておらず、 貴重な機会になりそうだ。

童子切はガラスケースの周囲360度にわたって鑑賞することができる
「酒呑童子絵巻」(部分)江戸時代 國學院大學図書館蔵

このほか、源氏に伝わる重要な宝刀「髭切ひげきり」としても知られ、京都・一条戻り橋で渡辺綱が鬼を切った逸話のある重文「太刀 銘安綱 鬼切丸 」(北野天満宮蔵)、 源義光(新羅三郎義光)の佩刀はいとうとされ、 武田信玄・勝頼、徳川家康らが所持した重文「太刀 銘真守造さねもりづくり」(高松松平家歴史資料)、源義経が所持し、能や歌舞伎の演目で知られる曽我兄弟のあだ討ちに使用されたとも伝わる「太刀 無銘 薄緑丸」(箱根神社蔵)など、 源氏ゆかりの刀も展示される。

重要文化財「太刀 銘安綱(鬼切丸)」 前期展示(12月28日~1月26日)京都府・北野天満宮蔵

また、「直刀」から「日本刀」への変化の過程を示す国宝「黒漆平文飾剣くろうるしひょうもんかざりたち」(春日大社蔵)など、平安時代の日本刀成立期の作品も展示して日本刀の成立の謎に迫る。

国宝「沃懸地獅子文毛抜形太刀、拵」 12世紀 後期展示(2月1日~3月1日) 奈良県・春日大社蔵
直刀を前に、日本刀のルーツについて説明する荒井さん

春日大社国宝殿学芸員の荒井清志さんは「日本刀は単なる武器でなく、魔よけや儀式などにも使われてきた。今回の展覧会は童子切をはじめ、これまであまり公開されていない貴重な品々がそろった。刀剣そのものの美しさだけでなく、様々な歴史上の人物が所持したという由来や歴史、文化的な意味合いも含めて楽しんでいただければ」と話していた。

場内には、刀剣を擬人化した人気ゲーム「刀剣乱舞」のキャラクターパネルも
公式サイトはこちら

開催概要

日程

2019.12.28〜2020.3.1

※前期:12月28日(土)~1月26日(日)/後期:2月1日(土)~3月1日(日)

10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)

<年末年始特別開館>
2019年12月31日(火)10:00~17:00、23:00~28:00(翌04:00)
2020年1月1日(水・祝)~1月3日(金)10:00~19:00
※入館は閉館の30分前まで

<特別開館延長>
2020年2月3日(月)、2月8日(土)~2月14日(金)10:00~19:00
※入館は閉館の30分前まで

会場

奈良市春日野町160
春日大社国宝殿

料金

一般1000円、大学高校生600円、中小学生400円

休館日

2020年1月27日(月)~1月31日(金)

お問い合わせ

春日大社国宝殿
TEL:0742-22-7788

Share

0%

関連記事Related articles

編集部からFrom the Editor

一覧ページへ