2020.9.5

【作家が語る】大樋年雄―工藝2020出展作品から

Mother Earth 尊崇―2016
大樋 年雄 2016年 W・D・H:75・30・35cm (大樋美術館)【陶磁】

ある渓谷から私が感じたマザー・アースなる不思議な力は、まるで他の惑星をも想像させるほどの尊崇なるものでもあった。柔らかな土を火によって強制的に乾かし、また釉が真っ赤に溶ける土の塊を急冷することなどで生じる独特の表層は、天地創造そのものであり、木・火・土・金・水という五元素の配列を変えながらの土の表現と言えるかもしれない。

大樋年雄(1958- ) ōhi Toshio
石川県生まれ。1981年玉川大学文学部芸術学科卒業後、1984年ボストン大学大学院修士課程を修了した。家業の大樋焼窯元に入り、2016年十一代大樋長左衛を襲名した。日展を主体に活動し、2002年及び2005年特選受賞、2009年会員賞、2019年東京都知事賞を受賞し、また日本現代工芸美術展でも受賞を重ねた。国外の企画展等でも活躍している。大樋焼の伝統を踏まえた飴釉等の茶陶とあわせて、地球の深い大地やある惑星の創生をイメージさせる、土とやきものの原初的な造形になぞらえた生命の表現を図っている。《Mother Earth 尊崇―2016》は、天地創造を尊崇のイメージとして、大地の器のようなオブジェがかたち作られている。石川県金沢市在住。

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「工藝2020」開催概要や日時指定チケットの情報は公式サイトで

https://tsumugu.yomiuri.co.jp/kogei2020/

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