2020.9.6

【作家が語る】前田昭博―工藝2020出展作品から

白瓷面取壺はくじめんとりつぼ
前田 昭博 2017年 W・D・H:31.3・31.3・38.2cm (個人蔵)【陶磁】

私は白磁を見るとき、自然光を障子越しに取り入れた陰影で楽しむのが好きである。白磁の器の肌に影ができることで、作品に生命が宿り存在感を増していく。丸みを帯びた所は柔らかな影が、面を施した所は強くはっきりとした影が出来、時間とともに移ろいゆく陰影が見る者の想像力を膨らませてくれる。私なりの表現をすることは勿論であるが、影が魅せてくれる表情を器のフォルムに取り入れたいものである。

前田 昭博(1954- )Maeta Akihiro
鳥取県生まれ。1977年大阪芸術大学工芸学科陶芸専攻卒業。在学中から白瓷に専心し、ロクロで悠然と挽きあげた素地で、自然の柔らかな白さに面取りや捻り、膨らみと起伏の稜線がつくる陰影をうかがわせる、穏やかで力強い造形を追求している。伝統工芸を主体に活動し、日本伝統工芸展で1999年及び2003年優秀賞を受賞した。また新匠工芸展や日本陶芸展等でも受賞を重ねて定評を獲得した。1997年MOA岡田茂吉賞展最優秀賞、2003年及び2012年田部美術館大賞「茶の湯の造形展」大賞、2003年度日本陶磁協会賞等の受賞を重ねた。2013年重要無形文化財「白磁」保持者認定。鳥取県鳥取市在住。

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「工藝2020」開催概要や日時指定チケットの情報は公式サイトで

https://tsumugu.yomiuri.co.jp/kogei2020/

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